Jan.15'07.M.観劇。
リチャードVばりの徹底的な悪人を描いたお話。悪の権化に徹する染五郎がcoolで健気。それに劣らず好敵手な秋山が凄い。ラスト近くではツナの存在が主役を食うほどに。また悲しい女の性な聖子さんは一服の清涼剤のようで素敵。
新感線としても新感染としても、完成度が高いし、新感線のこれからの展開を楽しみにさせる作品。メタルマクベスも面白いと思ったが、まったく比ではない。やっぱり新感線はいのうえかずき(中島ひでのり)でしょう!
以下ネタバレ注意
リチャードVと見紛うばかりに嘘に嘘を塗り重ね、他人を貶め、のし上がっていく徹底的な悪人を描いたお話だが、それだけにあらず、日本の「酒呑童子」という伝説も取り込んだお話らしい。
すなわち
「『リチャード三世』を下敷きにしたストーリーを、大江山の鬼退治を描いた『酒呑童子伝説(しゅてんどうじでんせつ)』の世界観に置き換えて描いた物語。」(パンフレットから)
ということで、登場人物名はその伝説から取っているようだ。
オープニングの森の精(魔物、オボロ)は怪しげなグラサンを着けた秋山菜津子、真木よう子、高田聖子の綺麗ドコロ3人が演じていて、その色香に初っ端から度肝を抜かれた。
真木は阿佐ヶ谷スパイダースの「桜飛沫」で観ていた筈なのに、印象薄なまま。でも今回のシュテン役でかなりの美形なるを発見。
あと、聖子さんについて踊る宮廷女官のなかに、かなり愛くるしいキャストを発見。パンフレットで確認すると“愛田芽久”というヅカ出身者らしい。今後要チェックか!
(w_−; ウゥ・・コメにかなりオヤジが入ってしまった....。
舞台
11列ど真ん中での観劇。
いつともしれぬ昔
どこともしれぬ島国で...
いつであろうと、どこであろうと戦争は続いていた...
という、大テロップの後に、一見して山賊風なライとキンタが現れる。場所は朧の森。
舞台は鬱蒼とした不気味な森の雰囲気。
その雰囲気は、スサノオの心象風景と重なっている風にも思える。これは、やはり森にかなりの想い入れがありそな中島かずきのイメージのゆえか。
平舞台。新感線にしては珍しく八百屋ではない舞台。
これまた、珍しく生の水が舞台に滴り落ちている。しとしとと雨が降っているようである。(最前列水濡れ注意!)
しばらくは、その森でじゃれ合っているライと弟分のキンタ。そのうちキンタが眠りに堕ちる。ややあって、朧の森を表わしていた舞台正面奥が割れて眩いばかりの光と霧煙。
そこから現れる3つの森の精(オボロはたまた魔物)...
Story
パンフレットから引用
それはいつともしれぬ昔。そして、どこともしれぬ島国。
累々と重なる死人の山から、一人の男が現れる。
名をライ(市川染五郎)。
どんな嘘でも瞬時に仕立て上げるその「口先」と、
弟分・キンタ(阿部サダヲ)の腕っぷしとを武器に、
漂うように世の中を渡ってきた男。
野心に充ちた、その獣のような瞳は、
自らの力でこの世にのし上がることだけを、ひたすら夢見ている。
そこは朧の森。
いにしえの神々が棲む、神秘の森−−−。
「かなえてあげようじやないか。それにふさわしい男の望みなら」
突然ライの目の前に、この森の魔物たち−−−オボロが現れる。
ライの望み・・・それはこの国の王になること。
見返りにオボロたちが求めたものは・・・ライの命。
「おもしれえ」−−ライは、その取引に乗った。
何処からか取り出した一本の剣を手渡しながら、オボロが言う。
「その舌先が動くように、その剣は勣く」
「今からここに現れる男を殺しなさい」
「それが、あんたが王になる最初の一歩」
そうして、血塗られたライの戦いが始まった。
間もなくライの前に現れたのは、エイアン国の将軍、ヤスマサだった。
この島国では、武力統一を狙うエイアン国と、
それに抵抗するオーエ国との、長い戦争が続いていた。
ヤスマサはエイアン一の武将、“四天王”の一人と称される名将。
だがライの手にしたオボロの剣は、瞬く間にヤスマサの身体を貫いた。
そこに現れる美しい女。名をシュテン(真木よう子)。
オーエ国を治めるシュテン党の党首だ。
どうやらヤスマサは、密かに敵国の将、シュテンと通じ、
エイアン国王を裏切ろうとしていたらしい。
とっさの機転でそれを察したライは、自らが本当のヤスマサだと言い張る。
信用したシュテンは、共に同盟の証を交わそうと申し出た。
「血人形の契り」−−−それは決して裏切ることの許されない魔の誓いだった・・・。
数日後、エイアン国の都。ラジョウと呼ばれる暗黒街で、
検非違使の長・ツナ(秋山菜津子)による盗賊狩りが行われている。
女ながらに、“エイアン四天王”の一人に名を連ねるツナ、
ラジョウを仕切る男に、盗賊を差し出せと詰め寄る。
傲然と笑みを浮かべるその男、名前をマダレ(古田新太)。
盗賊たちを束ねる大悪党との噂が絶えぬ男・・・。
その騒動を見ていたライ、金を釣り餌に、すぐさまマダレと手を組んだ・・・。
エイアン国の宮廷内。
ヤスマサ将軍がオーエ国との戦いに敗れ死亡したとの報が入り、
国王・イチノオオキミ(田山涼成)は悲嘆に暮れる。
そんな王を慰める、愛人のシキブ(高田聖子)。
そこに“エイアン四天王”の残る三人が駆けつける。
ウラベ(栗根まこと)、サダミツ(小須田康人)、そしてツナ。
イチノオオキミは、ヤスマサ亡き後、この三人に国の存亡を託すしかない。
宮廷から出てくるツナ。その眼前にライが現れる。
ヤスマサ軍唯一の生き残りとして、将軍の最期の様子を伝えに来た・・・。
ライはそう偽って、ツナに取り入っていた。
「我が愛する妻の命、必ず守り通してくれ」
ヤスマサからそう命ぜられたと切々と語るライに、ツナは次第に心開いていく。
彼女は、亡きヤスマサの妻だった。
その一方でライは、同じようにありとあらゆる甘言を弄し、
シキブの心と体をも虜にする。
シキブは国王の愛人でありながら、
ヤスマサ将軍とも密かに情を交わしていたのだった。
ゆっくりと、しかし着実に、エイアン国の中枢へと食い込んでいくライ。
そんな動きに、“四天王”の一人、サダミツが不審を抱く。
そしてある日、ライと、それを重用するツナをも失脚させようと一計を案じる。
が、その策を逆手に取ったライ、瞬く間にサダミツを退け、
ついに“四天王”の一角に食い込む。
朧の森の一匹の汚れた野良犬が、
今、エイアン国の将軍へと上り詰めた。
だがその舌先と野心は、一刻も止まることを知らない。
「エイアンの都も、オーエ国もみんな、
俺の舌と剣で血の色に染め上げてやらあ!」
次に陥れようと狙いを定めたのは・・・オーエ国の美しき将、シュテンだ。
果たして、ライの飽くなき野望の行方は−−−?
そしてその血塗られた夢の先に、ライが見るものとは−−−?
スタッフ
作:中島かずき/演出:いのうえひでのり
キャスト
市川染五郎:ライ
阿部サダヲ:キンタ(ライの弟分)
○エイアン国・宮廷
田山涼成:イチノオオキミ
高田聖子:シキブ(イチノオオキミの側室、ヤスマサの愛人)、森の精
秋山菜津子:ツナ(四天王、検非違使の長)、森の精
小須田康人:サダミツ(四天王)、サダミツ似の兵士
粟根まこと:ウラベ(四天王)
横山一敏:ヤスマサ(四天王、ツナの夫)
河野まさと:ショウゲン(検非違使)
礒野慎吾:ダザイ(検非違使)
川原正嗣:アラドウジ(検非違使)
武田浩二:インギン(検非違使)
中谷さとみ:オクマ(ツナの下女、キンタの妻になる)
○エイアン国暗黒街
古田新太:マダレ(暗黒街の首領)
山本カナコ:フエ(暗黒街ラジョウの民)
前田悟:ハ(暗黒街ラジョウの民)
○オーエ国
真木よう子:シュテン(オーエ国の長、姫)、森の精
村木仁:バラキ(シュテンの部下)
逆木圭一郎:トラド(シュテンの部下)
吉田メタル:ホシド(シュテンの部下)
保坂エマ:カネド(シュテンの部下)
○エイアンの宮女・ラジョウに集う人々
愛田芽久、安藤由紀、池永悦美、岡久美香、戸田朱美、中間千草、NAMI、松下美穂、優花えり
○ラジョウに集う人々、エイアン国の兵士たち、オーエ刻の戦士たち
横山一敏、藤家剛、武田浩二、佐治康志、矢部敬三、加藤 学、川島弘之、長谷川 聖
上演時間
12:30-14:12(1時間42分)
14:12-14:42(30分)休憩
14:42-15:50(1時間8分)
カーテンコール3回5分
当日リーフレット
チラシ
朧鬼弁当@1,500円
場外角の売店、2階売店で販売があり。
裏面に日付入りのカード付きの幕の内弁当。どういうわけかカロリー表示、原材料表示等は無かった。
弁当外観
弁当内容
弁当表紙
付録カード
パンフレット@3,000円
紅い紐の付いた縦長な手提げ袋入り。持つ姿が...さながら“千歳飴持つ七五三”状態になることを覚悟されたし〜!
イイオトナガネェ〜(^^;
○パンフA4版64頁(新橋演舞場関連広告除きの実質内容あり頁数)
○朧暦2007calendar新春公演特別付録(但し編綴されていないので、にわかには使えない!いったいどうすればいいのだ!!)
セット内容。左から、朧暦2007calendar、パンフ、手提げ袋
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